内房富浦で見た、釣りに影響する風と潮濁りの関係

港ごとにまったく違う富浦湾の潮濁り

わずか800メートルの距離で、全然違う海況と潮の色

4月19日、早朝から富浦旧港でシロギス釣りをしましたが、2時間ほどで潮濁りがすごくなり、納竿。釣り始めのときは濁りはほとんどなかったのに。

納竿時の富浦旧港の様子↓↓

濁った港

理由は、2日前からほぼ同じ方向(西)から吹き続いている風。

波は、風の強さだけでなく、同じ方向から吹いている時間によって、大きく影響されるという。たしかに、富浦湾の中でも、とくに富浦旧港や原岡桟橋(岡本桟橋)は西に向いた構造。そして、水深のない場所なので、海が荒れ始めると底濁りもしやすいのだと思う。

 

このあと、昼食後に時間があったので、原岡桟橋を視察しました。

まず、原岡桟橋。午後12時ごろの様子↓↓

原岡桟橋

波が出てきて、底濁りしています。おまけに強い向かい風。当然、釣り人ゼロ。
海の状態は、富浦旧港と同じ雰囲気。

原岡桟橋

この桟橋は、先端でも水深が2メートルほどしかない。だから、なおさら沖からの風が長く続くと底濁りしやすいようです。下の画像は先端の潮色。

原岡桟橋の濁り

「クロダイやイシモチは、多少の濁りがあったほうが釣りやすい」とは、よく聞く話。

そこで、この桟橋で30分ほど方向と距離を変えながら投げ釣り実施。釣れそうな雰囲気はなかったけど、何しろ貸し切り状態なので、好き放題に投げ放題。

で、魚の気配はなし。フグもメゴチも釣れず。おそらくほとんどの魚は水深のある水域へ移動したのでしょう。

ただ、このときは少し南よりの風(南西風)になっていたと思う。そのため、内房の港としては珍しく南よりの風に強いという富浦新港も視察。

大房岬に守られた富浦新港

すると・・・まったくのナギ状態。風もほとんどなし。
下の画像は富浦新港赤堤防から真下の海水を写したもの。

富浦新港の潮色

底がハッキリ見えるほど水が澄んでいる。

この堤防から、ついさっきまでいた原岡桟橋がハッキリ見える。距離にすると、わずか800メートルくらいじゃないかな。早朝から釣りをしていた富浦旧港もその左手に見える。

こんなに近い距離なのに、あっちの堤防や桟橋は強風と底濁りで釣りにならなくて、逆にこっち(富浦新港)はほぼ無風で、潮は澄み切っている。本当に不思議でした。

その理由は港の背後にある大房岬(たいぶさみさき)。これが南~南西~西方面からの風をがっちりと守ってくれているんですね。

こちらが富浦新港の背後にある大房岬↓↓

大房岬

このあと、実際にこの富浦新港でクロダイを狙っている方に話をきくと、「まだ全然釣れる雰囲気がないよ。もうちょっと風が吹いて波が出るといいなぁ、潮に濁りもほしいね」と言っていました。

 

釣りにとって、気象条件(天気、風、波、水温など)が大切な要素なのは、実際の釣りや書物などでも分かっているつもりでした。

今回のケースで、釣り場を決める際には、立地(とくに背後や付近にある山、川、森など)にも相当に気を配る必要がある、ということを実感しました。グーグルマップを3Dにして見てみると参考になるかも。

そんなふうにいろいろな条件を考慮して釣り場を決めて、実際にターゲットの魚が釣れたら、ますます釣りが楽しくなるだろうな、と思う。

ま、そんなウデじゃないんだけど・・・