船釣り(釣果はマダイ&イサキ)~千葉・館山・伊戸港「保坂丸」にて(後編)

「保坂丸」さんにお世話になって、マダイ五目の沖釣りへ(後編)

マダイ・青物がなかなか食わない!

2021年7月23日に館山市伊戸港の「保坂丸」さんでの沖釣り。
今回はその時の船釣りのレポート記事の後編です。


さて、「保坂丸」に乗っての沖釣りは、同船した釣り師さんのお話のようにサメの群れの影響なのか、それとも水温が高すぎるのか、本命のマダイや青物からのアタリがなかなか出ない状況が続いている。

船長もそれぞれのポイントでアタリがないと「食いが悪い」と言って、かなり早く移動を決断していた。
また、その間も沖に出ている他の船(船長にとっては僚船)と連絡を取って状況を確認しているようだった。

ともすれば、船中でアタリがないのに、ずっと同じポイントで長い時間釣りをすることも今までの経験では珍しくなかったけど、保坂船長は移動も情報収集も迅速にしていたように思う。

そして、午前9時を過ぎたころ、「今日はどこに行っても食わない。イサキのポイントに来たので、お土産を確保してください」とのアナウンス。

船の回りには多くの釣り船(6~7隻)が集まっている。マダイ船で有名な船もある。

どうやら、多くの船が同じ判断をしたらしい。

僕は船長に、「ある程度ここでイサキを釣ったら、また長ハリスでマダイや青物を狙ってもいいですか?」と確認したところ、「もちろんOKだよ」とのこと。

僕はそれを聞いて、とりあえずイサキを少し釣り、そのあとマダイや青物を狙うことに決定。

急いで、イサキ用の仕掛けに変更する。

イサキは入れ食い!

実際、船長の計らいでそのポイントでイサキ釣りを少しだけしてみたが、本当に入れ食い。

追い食いを狙わなくても、ダブルで食ってくる。

釣れたイサキ

1.5号や1.75号のハリスを使ったイサキ用の仕掛けを使ってみたら、どんどん食い付いてくる。

あっという間にバケツの中にイサキがたまってしまう。

釣れたイサキ

これ以上釣り上げても食べきれないので、長ハリスに仕掛けを戻してターゲットを青物&マダイに再度変更しようかなと思った矢先に・・・竿が一気に大きくギュンと曲がったあとに「プツン!」とハリスを切られてしまった。

マダイかな? それとも青物かな?

ここにきてコマセが効てきたのか、それとも魚たちの活性が高まってきたのか。

沖上がりの予定時刻まで、あと1時間あまり。このタイミングで長ハリスにチェンジして勝負することにした。 ただ、食いの良さを優先して4号ハリスを選択。

仕掛けを投入し、タナに合わせてアタリを待つ。
アタリはない。このままじっくり待つべきか、それともこれまで同様に手返しを早めにすべきか。

あまり時間がないので、迷ってばかりいられない・・・ここは、手返し優先の釣りをしようと決める。

しかし、時折アタリがあっても釣れるのはイサキばかり。

しばらくすると、僕の後ろの釣り座にいた釣り師さんが大きな魚をかけて、船長が駆けつけてきている。

船長のサポートもあって無事に釣りあげに成功した様子。上がったのは大きなワラサ!

その釣り師さんに使っているハリスの号数をお聞きしたところ、「5号です」とのことだったので、僕もアタリの数を増やすことよりも一発大物を釣り上げることに狙いを絞って5号ハリスの仕掛けに交換。

しかし、大物のアタリはない・・・毎度のことだけど。

午前11時過ぎ。船長から「間もなく時間になります」とのアナウンスがあり、いよいよタイムアップ!

狙っていたシマアジはもちろん、イナワラ(イナダ&ワラサ)の顔を見ることもできずに終了。無念。

それでも、キビしい状況の中でなんとかマダイも釣れたし、イサキの入れ食いも堪能できた。

食わない時の食わせ方について真剣に考える必要性を体感することもできた。

そして、自分にとって居心地のいい釣り船を新たに見つけることができたのもうれしい。

今後、船釣りを続けていくうえでも貴重な経験を積むことができたと思う。

午前11時半ごろ、南房らしい低い岩礁帯の中に造られた伊戸港に無事到着。

南房・伊戸港

保坂船長、大変お世話になりました。渋いながらも楽しい釣りになりました。

この日の船釣りの釣果(持ち帰りの釣果)

「保坂丸」での釣果

マダイ1匹、イサキ13匹。

イサキは実質30分くらいでの釣果。リリースした小ぶりのイサキも合わせると、その30分くらいで20匹くらい釣れたと思う。

「保坂丸」さんについて

朝の挨拶をしたときの第一印象の段階からずっと思っていたことは、船長は本当にやさしい、温和な雰囲気の人。

僕がポイントに着いた時に、念のためにシマアジのタナを確認したら、「よかったら、これ使ってみて」と言ってシマアジの仕掛けをくれたこともあった。

イサキ釣りのポイントでは、お客さんたちに「イサキのときはこう使って」と、ビシ(カゴとオモリが一体になった釣り具)の穴の最適な開き具合を教えて回っておられた。

魚の活性が良くないと判断したら、少しでも可能性の高いポイントに移動するだけでなく、その間も他の船と連絡をとりながら、食いの良さそうな場所や釣り物をお客さんに提案しようと懸命に努力もされていた。

常に乗船客の竿の動きに目を配り、魚がかかれば大きさに関係なく、すぐにその釣り客のところにタモをもって駆けつけていた。

また、僕の後ろの釣り座にいた人がワラサをかけていたとき、魚が大きくて引き上げるのに苦労していたら、船長はお客さんに代わって竿を持って魚を引き寄せながら「大物はこうやって、引き上げて!」とその間も一生懸命に説明していた。

やさしいお人柄に隠れた仕事への熱意を強く持った人。
そして、初めてお世話になったのに、もう何度もこの船に乗ったことがあるという気がしてくるような親近感を持ってしまう人。

また、近いうちにお世話になります。本当にありがとうございました。

館山・伊戸港「保坂丸」

 

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