シマアジ五目の沖釣り~館山・相浜港「安田丸」にて~2022年11月2日
久しぶりに布良瀬へ出陣!! 狙いはシマアジ・・・なのだが。
エサ取りたち、活発!
2022年11月2日、館山・相浜港の「安田丸」さんにお世話になり、シマアジ狙いの沖釣りをしてきました。
今回はそのときの船釣りレポートです。
秋も少しずつ深まり、それにともなって出船前の集合時間も遅くなっていく。
この日の集合時間は夜明け前の午前5時。
この日は右舷の3番目の釣り座を取ることにした。
船長のいる船室のすぐわきの席。
この船の船長は、釣りをしているときに疑問に思ったことや分からないことがあったときに質問すると丁寧に教えてくれるので、できる限り僕はこの周辺の席を取るようにしている。
さて、船は午前5時を回るころに港を出る。
多くの魚たちのいる一級ポイントの布良瀬にはすぐに到着する。
船長から「底から5メートルくらいを探ってください」と指示が出て、皆いっせいに仕掛けを落とし込んでいく。
この日、作って用意した仕掛けは3種類。
すべて2メートルの長さで2本バリ。
違うのはハリスの太さで、4号、5号、6号をラインナップ。
まず、マズメの薄暗い時間帯は6号を使って一発大物を狙っていく。
いきなりのアタリを期待したものの、この日は魚たちのお目覚めがやや遅めのようで、なかなか強いアタリがこない。
ときどき、フッと魚の気配を感じるもののラインを巻くと、ハリスが切られていることが多い。
船長に訊いてみると、その正体はフグとのこと。そして、どうやら最近はこの布良瀬にも、ぽっちゃりと太ったフグ軍団が多く出没しているとのこと。
フグ軍団と格闘している中、この日最初に釣り上げた獲物は午前5時40分ごろに釣れた魚・・・意外にもイシガキダイだった(ただし、小ぶり)。
その後、ポツポツと多種多様な魚が釣れ始めるが、本命シマアジらしきアタリはなかなか来ない。
船中でもシマアジらしき魚が上がった様子もない・・・辛抱の釣りになりそうだ。
船長も乗船客の釣れ具合やアタリの様子を見て、何度かポイント移動をしていく。
ポイント移動をするうちにアタリ、連発!
時間的に後半戦に入った午前9時ころになると、アタリが連発するようになった。
モゾモゾとしたアタリのあと、トントン・・・トントントン・・・と竿を引っぱり、その後一気に強く竿先を海に引き込むようなアタリ。
懸命にリールを巻いていると、突然プツっとラインが切られる。
その様子をずっと船室から見ていた船長が
「あー、惜しかったですね。今のはシマアジのアタリですよ。シマアジがハリスを切っていった感じでしたか? もしかしたら、サメが持って行ったのかもかもしれませんね」と言う。
その後も同様のアタリ&ハリス切れが多発。
やはり、サメの仕業なのだろう。
船長の話では、サメ(布良瀬の海では、各船の船長さんたちによって暴れん坊将軍とか横取り大将などと表現されている)はいるときはかなりの数がいて、ハリがかりして思うように泳げなくなったシマアジを常に狙っているらしい。
やっかいなことこの上ないが、サメに狙われる前にハリにかかったシマアジを一気に引き上げるというのもおもしろい。
まずはシマアジに食わせないと話にならない。
口回りの弱いシマアジなのだから、せっかくハリにかかってもバラしてしまうこともある。
うまく引き寄せることができたとしても、サメがいるときは、そのサメとの時間を賭けた勝負が次に待っている・・・どちら(釣り人である僕か、それとも横取りハンターであるサメか)が獲物をゲットするのか、という勝負。
なかなか思うようにメインターゲットを取り込めないのが、おもしろくもあるし、難しくもある。
それもこの時期の、この海域での沖釣りの醍醐味なのかもしれない。
釣りとはいえ、自然の中で格闘しているのだから、それも含めて楽しむしかない。
ただし、船長によれば、ほとんどサメがいない日もあるとのこと。それは沖に出てみないと分からない。
しかし、船中の釣り師たちの様子を見ても、船長の様子を見ても、どうやらこの日はサメの出没デーになってしまったようだ。
とはいえ、潮の状態も良いようで、魚たち(外道たちも含めて)の活性は高かったし、アタリも続いていたので気持ちの面ではずっと集中できていたと思う。
この時間帯に釣れていたのは・・・
ムロアジ、フエフキダイ・・・
その他に、引きが強く、リールを巻いている間に期待を抱かせてくれるものの、上がってきた姿をみると思わず「ありゃあ、これかぁ」と少しがっかりしてしまう魚として、
ウマヅラハギなど。
シマアジや青物系の魚の顔を見ることができないまま時間は経過していく。
それでも、何度もサメの邪魔に遭いながら、あきらめずに仕掛けを落とし込んでいく。
午前11時前後に、その日一番のアタリが・・・まっすぐに竿先が海面に突っ込まれていく。
でも、魚のペースで走らせてはいない。なんとか、持ちこたえてながら、ラインを巻いていく。
あと5メートルくらいのところまで来て・・・パチッとちぎれるような感覚があり、魚の引きがなくなって無情にもハリだけが戻ってきた。
よく見ると、ハリが引き延ばされている。長さが2倍くらいになっている。
すぐ横にいた船長にハリを見せると、
「サメが食って来たのかな。いや、そのハリの形だと、もしかしたらデカい青物かもしれません」という。
僕も、真っすぐ下に引き込む力強いあの引きは、たぶん青物だと思っていた。
よーし、残り時間も全力でいくぞー! あの正体不明の青物を捕らえるぞー!!
残り30分を切っていたけど、もう一度気合を入れなおして、手返しを早く釣りを続けていく。
・・・しかし、その後は小ぶりのイサキが釣れたのみ。
そして、午前11時半ごろにタイムアップとなり、終了。
終始アタリが続いていたので、結果は少し残念だった。
それでも、久しぶりの船釣りで多く種類の魚の顔を見ることができて本当に楽しかった。
とくに、この日の南房の海は雲一つない快晴で、ときおり吹き抜ける風も気持ちよく、すばらしい船釣り日和だったと思う。
船長、船長のサポートをするご家族の皆様、同船した釣り師さんたち、今回も大変お世話になりました!
ありがとうございました!!
この日の船釣りの釣果
ムロアジ、フエフキダイ、イシガキダイ、イサキ、ウマヅラハギ、ベラ・・・
この日は残念ながらシマアジや青物系の魚(カンパチ、イナワラ、スマ、ヒラソウダなど)を釣り上げることはできなかった。
ただ、見栄えはともかく、きちんと捌いて食べればうまい魚ばかりだったので、刺身や天ぷらで余すことなくいただいた。
改めて、南房の海の恵みに感謝!!
他に、釣れてリリースしたのは、メイチダイ、メジナ、エソ、ショウサイフグ、キタマクラなど。