イサキの夜釣り~千葉県南房・館山の堤防にて
夜釣りでイサキを狙う~館山の堤防にて
夕マズメに合わせて現地へ
7月21日、館山方面へ1泊(といっても、車中泊だけど)2日の釣りに行きました。
1日目は夜釣り。狙いはイサキ。
仕事を終えて、高速を飛ばし、夕方5時過ぎに館山市内の目的地に到着。
第一候補にしていた堤防とその脇にある磯にはすでに先行の釣り師が数多くいる。
入りたかったポイントにはすでに入れないことが分かり、移動。
その後、第二候補、第三候補として考えていた釣り場もすでに先行者がいる。
梅雨期間中とはいえ、この日は天気も安定している予報だし、夕方は涼しいから釣りをしたくなるのはみんな一緒なのかな。
まさか、第三候補の釣り場まで入れないとは思っていなくて、正直焦りが募る。
早く釣り場を決めてセッティングしないと、暗くなってしまう。
このエリア付近で、他に思い当たる釣り場は・・・自分が行ったことがある場所は・・・
思いつく場所が一つある。
ただ、そこは釣り座としてかまえることができる場所も限られているし、水深があまりない。
その堤防付近の磯では、イサキが釣れることがあるらしいけど、はたしてそこの堤防でイサキが釣れるのだろうか?
時計を見ると、もう6時近い。迷っているヒマはないので、すぐに現地へ。
一帯が浅い岩礁帯のつづくエリア。
その岩場のすぐわきに造られた堤防へ。
誰も釣り人はいない。
「よし、もうココしかない」と心に決めて、釣り開始。
予報通り比較的穏やかな南西の風。
どちらかというと向かい風になるのだけど、まったく気にならない。
今日のスタイルはカゴではなく、ウキフカセ釣り。
日没までもうすぐ。コマセをまきながら、魚の到来を待つ。
とくにイサキは、日没後3時間くらいが勝負という。
この日は午後7時前後が日没なので、10時くらいまでかな。
釣れ具合によるけど、最大で夜11時ごろまで釣りをする予定でいた。
まったく魚の気配がないけど、気にしない。時間はタップリある。
時間は気にならないけど、海の状態はどうなのだろう?
ウキがまったく流れずにピタッと止まっているのだが・・・
ちょうど満潮に近い時間で潮止まりとはいえ、これではウキフカセ釣りにならない。
釣り堀で釣りをしているみたい。
開始して1時間くらい。ウキに電池を入れて点灯開始。
回りも真っ暗になる。
解凍したアミエビをヒシャクで海にまくと水に触れた瞬間、キラキラッと光るのが分かる。
ポイントに設定した船道の真ん中付近に仕掛けとコマセを入れ続ける。
まったく、本当にまったくウキが動かない。流れない。
全体的に釣り場が小さく、水深もないので、もし流れ始めたとしても左右方向では困る。
縦方向、できれば沖に仕掛けが流れていく潮になるのが理想だな、などと都合のいいことを考える。
ふと、空を見上げると、雲のない北の空からたくさんの星が輝いて見えている。
こんなにきれいな星空を見るのは本当に久しぶりだなと思う。
星空に見とれて、頭はぼんやり。
でも、体はマシーンのように仕掛けとコマセを投入する。
潮が下がり、ウキも流れ始める
夜9時前くらいかな。ほとんど動かなかったウキが、少しずつ沖に流れていく。
下げる潮の動きが速くなってきたらしい。
沖から当ててくる潮が僕の立っている堤防にあたり、沖に払い出ていく。
その流れが強くなってきたらしい。
いずれにしても良い兆候だ、と勝手に思う。
それから、しばらくして・・・
ウキがスッと海中へ消える。
というか、ウキの明かりが水の中に入り、かすんで見える。
水中でユラユラとかすかに光っている。そして、竿がしなる。
もうほとんどあきらめかけていたので、その時何が起きたのか自分でもよくつかめない。
アタリだ!
急いでリールを巻く。
真っ暗だし、タモ網なんか使っていられない。
強引に引き抜く。
イサキ!
今日はもう釣れるとは思っていなかったので、信じられない気持ち。
群れが来たのかも・・・タナはどうしようか。
浅くしようか。それともそのままでいいだろうか。
回りは真っ暗で、自分の頭につけた小さなヘッドライトしか明かりはない。
あれこれ考えて工夫するより、とにかく今までの釣り方を続けよう。
コマセを投げると、海面がざわつくような感じがある。
チャンスが来たのかもしれない。
そして、その後はコンスタントにアタリがつづく。
小ぶりなイサキが多い印象だったけど、気にしない。
少しずつ数がそろう。
その後1時間くらい経過。
仕掛けを入れても魚ではなく、海藻がかかってくるようになる。
でも、沖は真っ暗なので同じようにしか仕掛けを投入できない。
あまりにも海藻ばかりがかかるので、ハリスを短くして、仕掛けをフカセずにピンと張るようにする。しかし、その後はいっこうに魚がかからない。気配もなくなってしまった気がする。
それでも往生際悪く午後11時過ぎまで釣りを続けたけど、結局追加できず。
釣り上げたのは、ちょうど10匹。
大きさは今一つかな。
でも、本命として狙っていたイサキが釣れて本当にうれしい。
波の打ち寄せる音とカエルの鳴き声を聞きながら、のんびりクルマまで荷物を持って戻る。
もう一度空を見上げると、先ほどよりもっと星がきれいに見えるような気がする。
今年の梅雨は長かった。その長かった梅雨ももうすぐ終わりかな。
きれいな星空と梅雨明けの相関関係は分からないけど、少なくとも梅雨明けが近いことを予感させるような夜空でした。
さて・・・イサキを釣るために今回何か工夫したことがあるか、と自分に問うてみる。
正直、「いや、別に」という答えしかできない。
あえて言うなら、船道の真ん中(ポイント付近では多少水深があるから)をしつこく狙い続けたこと、マシーンのように早い手返しで仕掛けとコマセを投入し続けたこと、食いの立ったイサキを想定して初めからウキ下を短めにしたこと、くらいかな。
まだまだイサキ釣りで試したいことがいっぱいある。地道に続けていくしかないかなと思う。
翌日の夜、家に帰って釣れたイサキを検量。
一番大きくても24センチでした。やはり大きさはイマイチ。
でも、しばらくは大きさではなく数釣りを狙っていきます。
ちなみに、アタリがあったのは潮の下げている夜9時から10時過ぎまでの1時間ちょっとの時間帯にすべて集中していました。
(出所:フィッシングラボ)
夏本番が楽しみです。