アジ釣り(船釣り)~千葉県富津市 金谷港の「惣四郎丸」にて

ベテラン船長さんの船で、深場の大アジ釣り!

中深場のタナで大アジを狙う

2021年4月16日、千葉県富津市の港から出ている船に乗って沖釣りをしてきました。
その際の釣行記事です。


今回お世話になったのは、金谷港から出船する惣四郎丸(そうしろうまる)さんで、狙うターゲットはアジ。

朝7時の出船なので、6時に港へ集合。

惣四郎丸

当日は10人のお客さんが乗り込み、満船で出発。

僕は右舷側の胴の間、5人の釣り人が並ぶ真ん中に釣り座を指定された。両となりの方にご挨拶し、やる気モード全開。

釣り方はエサ釣り。コマセにはイワシミンチ、つけエサにはアカタンを使う(いずれも船宿から支給されたもの)。

イワシミンチ

アカタン

ちなみに、僕はアカタンの食いが良くないことも想定して、ちゃっかりとオキアミも用意。

オキアミ

出船前に船長に「今日のタナはだいたいどのくらいの深さですか?」と訊いたら、「浅いところで50メートル、深いところだと120メートルくらいだ。タナは底から合わせてもらうから、一度底まで落としてから指示したタナまで巻き上げてほしい」という答え。
手巻きリールを使う僕は、ポイントに着く前に早くも気合十分で臨む。
なにしろ、手巻きリールで深いタナを攻める釣りを半日通して続けるには気合が大事になるので。

仕掛けは、船宿推奨のものは3号ハリスで2本バリというもの。

事前に船アジ用の仕掛けはいくつか用意していたけど、僕は基本的に初めて乗る船では「郷に入っては郷に従え」とすべしと考えているので、船長推奨の仕掛けも購入。

アジ釣りの仕掛け

ちなみに、オモリは130号~150号くらいが推奨されていた。
ミヨシ(船の一番前)に近い釣り座を取る人ほど重めのオモリを使う方がオマツリしにくいと常連らしきお客さんが教えてくださった。

港を出て、およそ10分ほどで最初のポイントに到着。

イワシミンチ用のアンドンビシというビシにコマセを詰め、つけエサのアカタンをハリにチョン掛けして投入。

アンドンビシ

2~3回投入して、小さなアタリがあり、20センチくらいの小ぶりのアジが釣れた。

しかし、船の中でもさほど釣れている様子がなく、船長がすぐに移動を決断。

中深場のタナでは良型アジが・・・でも、オマツリも多発

この日の2か所目以降のポイントはすべて100メートルを超える水深の場所で、出船前に聞いた通り、船長から「底から6メートル上げて!」とか「底から8メートル上げて!」という指示がでる。

満船の中、ほぼ2メートルくらいの間隔で竿を出しており、潮も速くてラインが斜めに入っていく。
しかもタナが100メートルを超えるので、どうしてもオマツリが多発してしまう。

それでも、船長がすぐに駆け付けてくれたり、常連のお客さんたちが率先して対応してくれたりと、手際の良さが感じられる。

オマツリだけでなく、ときおり根がかりする人がいたりと何やら落ち着かないこともあったけど、アジのアタリは終始ポツポツとあったと思う。

中深場では、釣れるアジは30センチを優に超えるものばかり。

釣れたアジ

深場ゆえ、手返しが遅くなりやすく、またオマツリもあるので釣果がどんどん伸びるというわけにはいかない。

自分自身のオマツリだけでなく、両となりの人同士のオマツリをほどいて差し上げるということも随分あったと思う。

でも、それは船釣りではお互い様のこと。それはそれで船釣りをする上でのいい経験。

また、「アタリがあったらオマツリしやすくなるから、追い食いさせずにすぐに引き上げるようにした方がいい」と、船長からのアドバイスもあり、どうしてもこの日は1匹ずつの引き上げになる。
・・・それでも少しずつ良型のアジが釣れていく。

船長はお客さんの竿先を見ては「これはデカいぞ!」と船室から出てきて、自らタモ網をもって魚の取り込みをしてくれたり、常連のお客さんたちも他の釣り客の釣り上げたアジを「いい型のアジだ!」と楽しそうに見て回ったり、アドバイスしたり、とにかく船の雰囲気は終始よかったと思う。

そして、この日はそろそろ沖上がりという時間(午後1時前)に一番のクライマックスというほどの時合いが来て、船中で良型のアジが釣れ始めた。

船長もそんな雰囲気を察してか、多少沖上がりの時間を延長してから、いよいよ終了となった。

船の上ではとにかく忙しくて、あっという間の6時間だった。

ちなみに、この日に関してはつけエサはアカタンもオキアミも大きな違いはなく、どちらも均等にアタリがあったように思う。

この日の釣果

アジの釣果

アジ 尺サイズ7匹、20センチサイズ1匹。

一番大きなアジは38センチ。

本当に忙しかったけど、楽しかった。

ただ、今回のような東京に近い港からの船には特有の釣り(中深場の釣り方、釣り人同士の間隔など)があるようなので、数を伸ばすには自分自身の手返しの早さや正確さ、深いタナに的確に合わせていく技術だけでなく、両となりの釣り師さんの仕掛け投入のタイミングを考慮した釣り方(タイミングのズラし方など)の習得も必要になりそうだなと思う。

本当に・・・釣りは経験すればするほど臨機応変に対応する能力の必要性に驚くことが多い。

途方に暮れているヒマがあったら、今はとにかく経験を積むべきなのだろうな、と思う。

・・・最後にお世話になった「惣四郎丸」さんについて。

惣四郎丸

船長はベテランのようだったけど、その温厚そうな風貌とは違って、内面的にはすごくエネルギッシュな人のようだった。
たとえ、その船に初めて乗る人であっても、どんどん声をかけたり、アドバイスしたりしてくれる人だった。
港に着いてからも僕に「どのくらい釣れたの?10匹くらい上げた?大型が多かったんじゃないの?アタリが多かったのにバラしもあって残念だったね。アジはクチが弱いからリールを巻くのも一定の速度を意識しないとね。また来てよ。ウチのアジはうまいからね」と声をかけてくれた。

そして、同様に皆に対してやさしく声をかけていたように思う。

ひと言でいえば・・・心ある人。今、このひとときを大切にしようとする人。そんな印象だった。

そんな船長を慕ってくる人が常連のお客さんになるのだろう。

船長、お世話になりました。ありがとうございました。

釣り上げたアジは刺身とフライで、家族みんなでおいしくいただきました。

房総の黄金アジはやっぱりウマい!

 

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