青物(イナダ)釣り~6月の千葉・南房総の磯にて

南房総の磯で、青物(回遊魚)釣り

風と波に負けずに磯に立つ・・・半分ビビりながら。

6月26日、南房総の堤防釣りの後、各釣り場(磯や堤防)を視察しがてら食事休憩をすることにしました。

午後も予報通り南~南西の風が強く、自分のしたい釣りをするには、釣り場と釣り座を慎重に選ばなければならない。

丸山堤防、館山港周辺、千倉港、平舘港近くの磯、白間津の磯などを視察。
波がやや高めだけど、釣りができそうな場所もいくつかありそう。

やはり、青物(回遊魚)か大きなアジを狙いたい。
目当ての魚が釣れそうで、しかも当日の条件が悪くなさそうなところは・・・

いろいろと考えていたけど、実はよほどの悪条件でなければココで釣りをしようと思っていた場所があり、結局そこで釣りをすることに決定。

南房総の磯

房総半島の南端に近い場所。

磯に立つと、やはり風が強く波も高め。

時刻は午後2時半すぎ。この日は午後2時頃が干潮でこれから潮が上げてくる。

時合いは「上げ下げ3分から7分」というけど、僕は何事も早め早めに行動するのが好きなので、早速この磯をあちこち歩きながら釣り座を決める。

この日は南西からの強めの風。ちょうどいい具合に風を遮ってくれる岩があったので、そのわきに釣り座をかまえることに決定。

南房総の磯

20メートルくらい前方に2つの離れ岩があるので、その間の水道をポイントに設定する。

南房総の磯

セッティングも完了し、いよいよ釣りを開始。スタイルはカゴ釣り。

南房総の磯

雲の動きが速く、曇りと晴れが繰り返し訪れる。
そして、不思議なことに、竿を出すと先ほどより波が高くなってきたような気がする。

南房総の磯
ときどき、すぐ下の岩に当たった波がはじけて頭から水がかかる。
怖くない・・・わけではない。
まあ、いざというときは、後ろの岩場の窪みに逃げ込めばいい。

コマセ、コマセ、コマセ!! そして、待望の魚が・・・

この磯にいるのは、僕たった一人。当然ながらコマセが効いていない。

とにかく、コマセをまかないと魚が寄ってこない。

カゴにコマセを詰めて、手返しをよくすることを意識する。

そして、配合エサでダンゴ状に固めたコマセを柄杓で投げる。

さらに、足元でサラシになって沖に出ていく払い出しにコマセをまく。

コマセ3段打ち作戦。それぐらいしないと魚は寄ってこない。

何か来てほしい。フグ以外で。

釣りを開始して1時間ほど経過。何も起きない。

少しコマセを入れたって何も来ないことは冬~春のサヨリ釣りで分かっている。
だから、懲りずにコマセをまく。仕掛けを打ち返す。

午後3時42分(あとでスマホ画像で確認したので、ほぼ正確な時刻)。

高めの波に翻弄されないように15号の大きなカゴウキを使っていたのだけど、そのウキがいきなりズボッと海面から消える。

「あれ?」と思って竿を強く握りしめた瞬間、ドン!と一気にラインを持って行かれるような強い引き。

ドラグをゆるめて糸を出し、引きが弱くなったら気合でリールを巻く。この繰り返し。
大きな魚がかかっていることは分かったけど、正体は分からない。

足場は良くないし、引きは強いし、はっきり言って無我夢中。
このまま魚に主導権を握られ、結局沈み根や離れ岩にラインが当たって切られるくらいなら、強引に引っ張ろう。ハリスが切れてもいいや! 竿が折れてもいいや!

そんな思いで必死に魚と格闘していると、海面にその姿が・・・

イナダかな? うん、イナダだ! デカいよ。

ようやく足元まで引き寄せ、なんとかタモ網に迎え入れる。

釣れたイナダ

釣り上げた時はメジャーがなかったので、サイズは分からなかったけど、デカい。

釣れたイナダ

よっしゃ! と喜ぶ間もなく、釣り続行。
1匹いるのだから、まだいるはず。こうなったら、とことん釣ってやる。

その後、20分くらいしてから、かな。

また同じような引き。
でも、今度の魚は一度下に沈むようなアタリのあと、ものすごいスピードで一気に沖に向かって突っ走る。

僕も必死に竿をため、リールを巻く。
でも、あっという間にラインを切られて仕掛けごと持って行かれてしまった。
おそらく、沈み根にラインが当たってしまったのだろう。

気を取り直して、仕掛けを組む。

しばらくは何も起きない。
モタモタと仕掛けを作りなおしている間に群れが去ってしまったのか。

でも・・・幸運の海の神は再度微笑んでくれた。

午後4時32分(これもあとでスマホ画像で確認したので、ほぼ正確な時刻)。

ウキが沈む。
次にアタリがあれば、一気に巻き取ろうと思っていたので、とにかくリールを巻く。

それでバラしたら仕方ない。決めていたことなので後悔せずにすむ。

魚とやり取りしながら、やっとの思いで上がってきたのは・・・またまたイナダ。

(あとで、スマホ画像で確認したので、ほぼ正確な時刻)。

1匹目よりやや小ぶり。

でも、これで喜ばない。
まだまだ、釣るぞ。何しろ3カ月以上釣りどころか海にも来れなかったのだから。

と、気合十分。

だけど、その後はアタリもなく、波もさらに高くなり、15号のウキでも仕掛けが安定しなくなる。さすがに釣りづらくなってきたので、その時点で青物釣りは終了。

いつもながら完全燃焼ではない。少し無念な、物足りなさがある終わり方。

この日の「午後の釣りパート1」の釣果

釣れたイナダ

イナダ 2匹(51センチ、45センチ)

家に帰ってさばいたら、大きな方のイナダの体内からカタクチイワシが数匹出てきました。

おそらく、僕の釣り座付近にカタクチイワシの群れがいたのでしょう。
そこにたまたまイナダの群れが通りかかって・・・

また、予報よりも午後は晴れている時間が長く、その強い日差しが水温の上昇をもたらし、魚の活性を高めてくれたのかもしれない。

わずか1時間弱の時合い。さまざまな幸運が重なって、偶然得ることができた釣果でした。

この後、こりない僕はイナダ釣りをしたすぐ近くに釣り座(比較的波の穏やかな入江状のポイント)を取り、アジ狙いの釣りをしたのですが・・・

アジではなく、別の魚の入れ食いに遭遇しました。
まあ、入れ食いだったわりにそこで釣り上げた魚の数は少なかったけど。