館山・相浜港「安田丸」に乗って沖釣り~2022年5月19日の船釣り(後編)

いまだに会えぬ良型シマアジ君はいずこに?

いろいろな魚が出迎えてくれる館山沖でハリスに悩む!

シマアジを狙った5月19日の沖釣り。
今回はその時の船釣りのレポート記事(後編)です。


さて、今回のシマアジ狙いの釣りでは5号ハリスの仕掛け(ウイリー1本、空バリ1本)をメインに使うつもりで手作りのモノを用意してきたのだけど、実際に釣りをしてみるとどうも本命シマアジの活性を考えるとやや太すぎるという状況に直面していた。

そこで、4号、3号とハリスを落としていくと、たちまちエサ取りたちに捕まってしまう。

ガマンの釣りを続けているうちに、前半終了間際の時間帯にようやく本命シマアジの釣果(ただし、小型)を得ることができた。

・・・ここで、どうするか。
このまま細めのハリスを使い続けるべきか。
それとも大物狙いにシフトして5号、6号へと徐々に変えていくべきか。

同船した釣り師さんたちにお使いのハリスを訊いてみたものの、皆さん手探りの状態のようで、「ハリスを太くすれば食いが悪くなる」「細くすればエサ取りたちにやられるか、シマアジがかかっても取り込みが難しくなる」ということに悩まされている様子。

海の中の状況も刻々と変わっているはず。

何かの影響でいきなり大型のシマアジの活性にスイッチが入るかもしれない。
逆に終始活性が上がらないままかもしれない。

時計をみると、すでに折り返し時間の午前7時を過ぎている。

結局僕の下した決断は、「ついさっき小型とはいえ、シマアジが釣れたので、あと1時間ほどこのまま細めのハリスで釣りを続けていく。そして、最後の1時間半だけ太めのハリスを使って大型のシマアジを狙う」ということ。

時間は限られているので、迷ってばかりはいられない。
決めたからには、その決断に従って手返し早くどんどん仕掛けを投入していく。

相変わらずイサキの活性が高い。

ある程度の型のものはキープし、小さい型のものはリリース。
これをひたすら繰り返していく。

釣れたイサキとシマアジ

小型のシマアジはポツポツと・・・

その後、予定通りの1時間あまりの間、4号ハリスでなんとかしのぎ、小型のシマアジを追加。

釣れたシマアジ

ゲストとして、なかなかの型のカワハギも顔をみせてくれた。

釣れたカワハギ

午前8時半を過ぎたころに自分で決めた通り、ハリスを一気に6号に戻して大物狙いにチェンジしていく。

やはりアタリが遠のく。

仕掛けを回収すると中途半端にオキアミがちぎられていることがあった。
エサ取りたちがオキアミをつついているのだろう。

でも、さらに時間が経つとオキアミがそのまま残ってくることが続く。

これは・・・以前この安田丸に乗ったときに常連の釣り師さんから教えていただいた現象かもしれない。

その、教えていただいたことを思い出す。
「つけエサがそのまま残り始めたときは、魚がすべていなくなったのではなく、ただ単にエサ取りたちがいなくなっただけという可能性もありますよ。その場合は本命がアタってくるチャンスと考えて続けてみるといいですよ」

暴れん坊将軍、現る

果たして、その後・・・実際にその日一番のアタリがきた。

魚が潮に乗って走り始めたり、根に潜られたりしたらもう引き上げることができなくなる。

なんとか応戦する。一定のペースでラインを巻いていく。

もう少しでライン全部を巻き上げることができそうなとき、グッグッグっと一段と強力な引きがきて・・・プツっとハリス切れ。

いるぞ、大物! たぶんあの強い引きはシマアジが青物だろう。

悔しさを引きずっているヒマはない。どんどん仕掛けを投入していく。

しばらくすると、前回とほぼ同じようなアタリがくる。

最初はモゾモゾとした微妙なアタリのあとに、一気に竿を持って行かれそうな強烈な引き。

それでも、手巻きリールでなんとか引き上げる・・・魚に主導権を握られる前に引っ張り上げないと。

ラインを全部巻き上げ、竿を竿掛けに置いて、クッションゴムやハリスを両手で丁寧に引く。

すると、ここで例によって余力の残っていた魚が反転して一気に潜ろうとする。

ハリスがグッと掴んで耐えるが・・・最後はあっという間にブチっと切られて万事休す。

魚というより、何か別のモノが持って行ったような感覚。

すぐ横にいた釣り師さんが、「例のアレじゃないですか」と言う。

アレとは、最近この海によく出現しているサメのこと。

実際、この日も釣れたイサキや小型のシマアジを抜き上げるとき、何度がそれらを追って海面まで上がってきたサメの姿を見た。

これこそが、船長の言う「暴れん坊将軍」とか「横取りモンスター」のことだった。

下船後、いつも親切にアドバイスをくださる常連の釣り師さんにそのことを話すと、
「今はあのサメたちが多いので、かかった魚を引き上げるときにゆっくりヤリトリしづらいですよね。せっかくの魚を持って行かれちゃいますからね。サメがいるときは、ハリス切れを心配せずに一気に引き上げるようにしたほうがいいかもしれませんね」とのお話をいただく。

ただでさえ難しいシマアジ釣り。

さらにサメ対策も考える必要があるとは。

それでも、おもしろい!!

まさに海の中は自然そのままだな。
船に乗って大物を釣ろうとするとき、自分が戦っているのは自然の営みの行われている自然の海そのものなんだなと今さらながら思う。

いつもにこやかでやさしい面差しの船長、そしてお会いするたび親切にアドバイスをくださる常連の釣り師さん、今回も大変お世話になりました。

乗船するたびに「次回の課題」を考えることになるけど、今回はさらに多くの課題を持ち帰ることになりました。

今回も貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

この日の船釣りの釣果(持ち帰り)

船釣りの釣果

シマアジ(いわゆるキロ以下の小型サイズ)、イサキ、カワハギ、ウミタナゴ。

ちなみに、持ち帰らずにリリースした魚たちは・・・メイチダイ、小さなメジナ、小さなイサキ、ベラ、エソ、キタマクラ、ショウサイフグなど。

いろいろな魚が釣れたものの、良型シマアジはまたも釣り上げることができず・・・やはりウデの問題かな。

 

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